東京ニワシドリ日記

Auther's Profile

イデーで働くニワシドリ(家づくりがライフワーク)の日常を綴るブログ。現在IDEE HOUSE PROJECTを担当中。
※ニワシドリ
オーストラリアやニューギニアに生息する鳥。オスは求愛のために魅力ある巣作りにはげむ。

Recent Entries

more

2010.01.18

青新春18切符の旅。〜建もの九州編

青新春18切符の旅。〜建もの九州編

旅の続き。建築紹介の後半。九州編
もつ鍋のうまい博多中州のそばには、とても大きな複合商業施設があります。
プロデュースは、アメリカの建築家ジョン・ジャーディ。河の町、中州の河の水を施設内に引き込み、その名も「キャナルシティ」、噴水も吹き出します。バブル期には、日本でもあちこちで、彼の関わった施設がありましたが、その中では、コンセプトも明解で僕は一番良いと思います。運河沿いの広場では、イベントも開かれていつも賑わっているし。

でも、その立地柄、このファミリーの為の夢空間から、一本の赤い橋を渡れば、

ほんの数十秒で、夜の大人の夢空間、中州歓楽街。
無理矢理な感もありますが、再開発のおかげで、河を隔てて両極端な町が隣接して面白いことになっています。

更に、この近くには、世界的に有名な建築「ホテル イルパラッツォ」。
前の写真のような町の中にあるので、写真でしか見たことのない方は「こんな場所にあったんだ」と驚くことだと思います。これもまた、それはそれで面白いのですけど。
一見して、それと分かるアルド・ロッシらしい個性のある建物です。(内装は、内田繁、三橋いく代、倉俣史朗等)古典主義をモチーフとしたポストモダンだとも言われますが、ある意味とてもモダンだとも思います。そんなに古くさくも感じませんし。緑色の梁は以外と鉄骨。

そこから少し天神方面に進めば、公園と隣接する「アクロス福岡」。
完成当初は、ちょびちょびだった緑が、今では、わさわさ茂っています。こちらは、エミリオアンバスの基本デザイン。バブル期は外国人建築家天国でした。彼のスケッチは、いつも楽園のような趣きで、この建物も公園の緑が建物の上まで階段状に延長するイメージのようです。
こういった緑に覆われた建物が、地球上を全て占めるべきなのか、象徴的に町の中心に巨大にどーんとあるべきなのかは、これから未来に向けて考えどころでしょうね。日本では、もう二度とこんなにコストはかけられないと思いますが。

側面はこんな感じですけど。

その途中の川辺には、こんなマンションも。高さ規制からくる斜めカットでしょうが、昔ながらの角丸のバルコニーと相まって、非常にキュートです。その名も「ローズマンション」。最近はこういう愛嬌のあるマンションないですよねー。

天神の町で、僕が一番好きな、福岡銀行本店。天才、黒川先生の1975年の作品。派手な晩年に比べ、渋い。しかしながら、その吹き抜けは、当時、都市レベルで議論を交わしていた先生の思いが見て取れます。

熊本城下には、さらなる巨匠、前川國男大先生が設計した熊本県立美術館。

巨匠だけあって、中庭を擁する煉瓦タイルの外観の前川スタイルは、全国津々浦々にありますので、正直言って熊本でなくても良いので、ぜひどこかで一度ご鑑賞下さい。

ただ煉瓦タイルを貼った外観にも見えますが、その欠点を克服する為に研究された、打ち込みタイル工法(コンクリートを打つ際にあらかじめ型枠にタイルを釘止めし、コンクリートを流し込むもの)は当時とっても画期的だったのです。写真の、型枠を固定する為の穴がその証。

♪ 今日の一曲  『Bubbles』 (Free Design)

イデーハウスプロジェクトへのお問い合わせはこちらまで。

About
IDÉ嬰 HOUSE PROJECT とは フランスでは家を買うことを「壁を買う」と表現することがあります。彼らの目線は家の中の間仕切りや、部屋の素材、照明といった住空間に向けられており、部屋の中での暮らし心地に最大の関心が向けられています。どんな居住空間にどのように暮すのか---家とは建築物のことではなく、人々が暮す状況そのものといえるのではないでしょうか。「生活の探求〜日常生活を美意識をもって楽しむこと」を主軸にイデー(理念)のある住まいを考えるのがこのプロジェクトです。